「I Love You 愛の果ては？」アートスフィア

「I Love You 愛の果ては？」アートスフィア
を観てきました。
出演者は絵麻緒ゆう、堀内敬子、川平慈英、戸井勝海の４人だけで、演奏もピアノとバイオリンというシンプルな構成です。

短いコント（コメディ・ミュージカルシーン）をたくさんつなげた舞台で、気楽に見に行ける、おしゃれな西洋版”寄席”って感じで、非常におもしろかったです。
コメディですが、４人とも歌はうまいし、テンポよく、内容も”ある、ある、ある”と納得するようなものです。

「レミゼ」や「オペラ座の怪人」は格調高く、感動的で非常にいいのですが、その日は”レミゼの日”と腹をくくって気合を入れて臨まないといけないけど、「I Love You..」みたいな気楽なものも、たまにはいいなぁと思ってしまいました。

１．幕前、幕間の場内アナウンスが超おもしろいです。
最初は宝塚や宝塚DSのアナウンス程度の、「ようこそおこしくださいました。ｘｘｘです」とでもいうのかなと思いましたが、その後が長い。長い、長いアナウンスで、絵麻緒さんと川平さんのおもしろいアナウンスに笑わされました。思えば、こっからすでにショーは始まっていたのですね。
「シリアスや感動的な舞台を期待してこられた方は、お門違いです。」「帝国へいってください。」ということです。

２．アートスフィアの今日の入りは、３階は２，３人、２階は４分の１程度、１階はほぼ満席でしたが、端っこの席はあいていました。あまり入ってなかったのですが、顔ぶれを見ると、ほとんど絵麻緒さんのファンクラブ会員？？って感じでした。

３．堀内さんは声がかわいい。この声でレミゼのコゼット聞いてみたかった。
一番私が気に入ったのは、”お見合いビデオ”を撮るシーンです。最後に「言いたいこと言えたからいいわ。。。」というとこ。

４．川平さんは「オケピ」で面白いと思い、気に入りました。今回も彼が非常に盛り上げていました。彼の出る舞台は面白いです。来年「Shoes On! 5」も見たいと思ってしまいました。

５．戸井さんのシーンで一番気に入ったのは、絵麻緒さんとのシーンで、長年連れ添った妻が、愛想なく色気なく、いつものように朝食を用意して、新聞を読んでいる様子をみて、淡々と普通は倦怠期になっていやけがさすというのに、ぼくは今も心がときめきますというシーン。

６．絵麻緒さんは、前回「Bryant Park Movement」で、ミュージカルにしてはちょっと体が絞れていないなと思い、なんかがっかりしたのですが、今回はすっかり女になっていました。高音はさすがに堀内さんには負けるけど、低音から高音まで歌えるし、踊れるし、しばいもOKで、今後舞台もテレビもなんでも期待できそう。かっこいい役だけじゃなく、今回みたいなコメディ結構あうかもしれないです。「三人吉三東青春」もおもしろそうで、見に行こうかなと思ってしまいました。
しかし、彼女のファンクラブは退団後も結束が固く強靭ですね。

７．「ジャックブレルは今日もパリに生きて歌っている」みたいに、４人の構成をちょっとづつ変えて、内容を変えていって、シリーズ化していったらどうかなと思うような舞台でした。

最後に、アートスフィアはすばらしい劇場ですが、その周辺がいまひとつ集客できない要因が多く、もったいないと思います。たしかに格調高いとか、感動的な舞台ではないですが、この内容ならもっと客を呼べないといけないと思いますが、この劇場はまわりにおいしいレストランがない。店はたくさんあるけど、いまひとつ入りたい店がない。上演時間、移動時間の都合で食事を早目とか遅めにとらないといけないのに、時間がはずれると食事とれるところがない。
いい劇場で、いい公演なのに。。もっと天王洲アイル周辺どうにかならないものか。。

これ、来年再演決まったようですね。

おしゃれで、気楽に見にいけて、同感同感とうなずけるいい公演だったとおもったので、大歓迎です。内容もできれば少しずつ変えて、出演者も入れ替えながら、毎年でも連続講演していってほしいと思っていました。でも、川平さんと絵麻緒さんだけは変えないで欲しいな。
また、おふたりの長い長い幕前、幕間のアナウンスが聞けると思うと非常に楽しみです。
今度はアートスフィアではなくて、もっと便利な場所でやってほしい。