[ミュージカルホームへ] [1999] [宝塚]
宝塚大劇場公演では第85期初舞台生の口上があります。 また1000days劇場公演では、東京では初めての初舞台生全員のロケットが 行なわれます。
(作・演出 石田昌也)
雪組久々の現代劇の舞台はモナコ。一流ホテルの跡取りとして生まれたが それを嫌うジェラール・クレマンはニューヨークで売れない小説を書きながら 暮らしている。彼はある日父親から次のことを実行しないと弟に跡を継がせる と宣言される。「さえない風体の文芸員サンドリーヌ・モナールを自分に 惚れさせた後捨てること。さらにその顛末を本に書いて出版すること」である。 ジェラールは最初はそのつもりでサンドリーヌに近付くのだが、やがて本当に 相手を恋してしまう。サンドリーヌもまた…。 少女漫画を思わせるようなラブコメディ。
70分という短いがしゃれた作品。ただ中盤の老夫婦の場面は退屈で眠気を 誘う。またこの老夫婦のことまでもが作り話である必要はないのでは ないだろうか。
(作 鴨川清作、演出 草野亘)
待望の再演。リオのカーニバルで展開する人間模様を描いた ストーリー性のあるショー。エンディングの「シナーマン」は必見。
本来は主役ソールの圧倒的な歌唱と凧をモチーフとする色彩豊かな フォーメーションダンスの「シナーマン」で熱狂の内に幕を閉じる作品なのだが、 今年は初舞台生のロケットがあるためフィナーレ付きなのが残念である。
轟悠の圧倒的な歌唱力で聞かせる「シナーマン」は圧巻。 また同期3人の役替わりも見物である。
| 役 名 | 配 役 | 
|---|---|
| ジェラール・クレマン | 轟 悠 | 
| サンドリーヌ・モナール | 月影 瞳 | 
| マーク・ジェイキンス | 香寿たつき | 
| スティーブ・ハイマー | 汐風 幸 | 
| クードレイ・クレマン社長 | 未沙のえる | 
| エマニュエル・デュクレー・クレマン | 五峰 亜季 | 
| ピエール・クレマン | 安蘭 けい | 
| マダム・フローレンス | 灯 奈美 | 
| モントロン | 飛鳥 裕 | 
| ベルトロ頭取 | 地矢 晃 | 
| アンドレ | 成瀬こうき | 
| ジャン | 朝海ひかる | 
| ミッシェル | 貴城 けい | 
| ポーレット | 貴咲 美里 | 
| 役 名 | 本公演配役 | 新人公演配役 | 
|---|---|---|
| ソール | 轟 悠 | 立樹 遥 | 
| エストレーラ | 月影 瞳 | 紺野まひる | 
| オーロ | 香寿たつき | 蘭香 レア | 
| ルーア神父 | 汐風 幸 | 未来 優希 | 
| マーマ | 未沙のえる | 愛 耀子 | 
| マール | 安蘭 けい 成瀬こうき 朝海ひかる | 麻愛めぐる | 
| ブリーザ | 安蘭けい 朝海ひかる | 貴咲美里 | 
| メール夫人 | 成瀬こうき 朝海ひかる | すがた 香 | 
| ボールソ | 貴城 けい | 音月 桂 | 
| ラービオス | 貴咲 美里 | 愛田 芽久 | 
| ボーロ | 紺野まひる | 天勢いづる | 
| 警官 | 飛鳥  裕 夕貴 真緒 | 冴月  晃 南帆 香凛 | 
| ピエロ | 風早  優 未来 優希 蘭香 レア | 橘  梨矢 牧勢 海 聖 れい | 
| マダムX | 五峰 亜季 | 珠希 かほ | 
| マダムガード | 美穂 圭子 | 春 あゆか | 
| ドア・ボーイ | 立樹 遥 | 玲 有希 | 
| 紫の蝶(歌手) | 毬丘 智美 愛 耀子 春 あゆか | 松雪可奈子 舞坂ゆき子 麻樹ゆめみ | 
| ビーナス | 花純 風香 | 麻夏せれな | 
ref: 宝塚歌劇団の公式ページ「再会」「ノバ・ボサ・ノバ」の公演案内
ムラでは眠くてしょうがなかった熱帯公園のシーンですが、1000daysでは なぜか1回も寝ることがなかったのは何が変わったのかわからないけど ちょっと不思議。自分が慣れたのか、テンポがよくなったのか…。
老人夫婦のこともすべて芝居だったということには初見時にがっかりした ものですが、これは何度見ても変わらなかった。まあ、舞台の上のことなんか すべてが作り事じゃないかと言われればそれまでですが、観客をだますにも ほどがあるということですね。老人問題について深く考えさせられたことも すべてが軽く扱われて終わるので不快感が残ります(それが演出の意図 ならばしょうがないけど)。
というわけで、この作品は、アドリブと生徒を見て楽しむことにしました。 何と言っても面白かったのは、ともみちゃん(月影瞳)の図書館でのシーン です。デフォルメした役作りがとても似合っていて面白かったし、楽日近く の「セーフ」の前にクルッと1回転するところは最高に受けました (^^)。 こんな役ができるトップ娘役は他には…おっと檀ちゃんがいたか(^^ゞ。
そしてまひるちゃん(紺野まひる)。銀橋での歌は華もあって見事な 歌いっぷり。でも、ホテルの階段をあがっていくときに手すりをちょんちょん さわりながら行くのはよごれのチェックでもしてるんでしょうか?
もう一人、気になった娘役は千咲毬愛ちゃん。ホモだちの二人を指差して 去って行く役をしてました。またホテルのメイドもやっていて、ラストシーン の下手花道では端から2人目、ショートカットの髪型がとてもよく似合って いました(ときどき、貸切公演のときなどロングのカツラを使っているときも ありましたが)。
今年が初見ですのでフィナーレが邪魔な以外は不満点はありません、 というか大いに気に入っている作品です。華やかなカーニバル、圧倒的な シナーマン、あまりに感動して涙が出て来たくらいです。惜しむらくは 1000daysは2階席がないんですよね。ムラの2階席で観たラストは、それは もう美しかっただけに残念。何と言うか観た人を惹きつける魔力を持った ショーだと思います。
月組公演でもできれば通いたいところですがムラの花組とかち合っている ので果たして何回観ることができることやら…。
まあ東京で観られるんだからよしとするか程度に思ってたのですが、 山科愛ちゃんや桜一花ちゃんなどの娘役ウォッチングを楽しむように なりました(^^ゞ。今年の研1の娘役はかわいいルックスの持ち主が 多いですね。わたし個人としてはダンサー系が好きなので、一花ちゃんが 今のところ一押しになってます (*^^*)。