ミラノ・スカラ座「WEST SIDE STORY」オーチャードホール

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92. ミラノ・スカラ座「WEST SIDE STORY」オーチャードホール

ユーザ名: yasuko
日時: 2003/8/17(18:04)

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ブロードウェイミュージカル、ミラノ・スカラ座バージョン「WEST SIDE STORY」を渋谷 Bunkamura オーチャードホールへ観にいきました。

これはお奨めです。ぜひ都合のつくかたご覧ください。

雨なのに、開場前からすごい列でした。「WEST SIDE STORY」はジョージ・チャキリスの映画で日本でも有名なので、子どもからお年よりまで、また日本人だけではなく、外人のかたも大勢集まったからだと思います。日ごろミュージカルなど見ない方も、おそらくたくさん来られたと思います。芸能人にもたくさん会いました。
おまけに、久米宏のニュースステーションでも紹介されたので、そのせいもあると思います。

何がすごいって、とにかくトニーの唄におどろきました。
実は最初10分程度は、なんかこの程度かと思うくらい大したことなく、これは来て失敗だったかと思っていました。
最初のトニーの唄を聞いてから一変しました。この唄がすばらしいのと、それから先、ご存知のストーリーが加速度的にどんどん展開していき、とてもスリリングです。

はっきり言うと、これは多少反則です。なぜなら、トニーとマリアの唄のレベルが他の出演者と比べて、群を抜いてレベルが高く、おかしいと思ってプログラムを見ると、トニー、マリアはトリプルキャストされていて、いずれも世界的に有名なオペラ歌手らしいです。

歌劇団にもよるのですが、オペラを観ると、唄はうまいけど、ずんぐりした中年のおばさんとおじさんが主役をやって、唄とおしばいだけのものもあります。そういう歌劇団に所属していると、若く実力のある人がなかなかいい役がもらえないことがあります。今回みたいに躍らなくてよく、唄さえうまけりゃブロードウェイで主役できるなら、若くて美形のオペラ歌手はおいしい転職かもしれないです。

もっとも、最近のオペラはほとんどミュージカルと差がないくらい、ばりばり踊りが入っているものもあります。このあいだ観たオペラ「アイーダ」はいつまで踊っているんだと思うくらい結構長い間踊りのシーンがあり、ほとんどの出演者が若くて、結構美形でした。

これを観て、ブロードウェイミュージカルの唄がすばらしく、やっぱ日本はまだまだと思われた方がいらっしゃったらだまされてます。逆にいうと、オペラ歌手の力借りなきゃ、外国公演で外人を満足させられるような唄のうまい、ミュージカル俳優はもうブロードウェイにはいないのか??と思ってしまいます。
反則かどうかは、見る側にとってはどうでもいいかもしれないです。結局、お金の分、観客を満足させられたかが勝負だと思います。S席14,000円は学生にはちょっと高いかもしれないですが、私は高いと思いませんでした。そのくらい衝撃的な、まるでドミンゴのオペラのようなトニーでした。

他は、ニュースステーションでは、アニータの「アメリカ」のさわりが紹介されましたが、これがすばらしい。オペラ歌手以外で、感動したのは、この「アメリカ」です。黒人ってなんて無駄な贅肉がなく彫刻のような肉体と抜きん出た跳躍力。踊りではアニータが一番でした。これは日本人うけするでしょう。彼女がトニー、マリアについで、一番大きな拍手をもらっていました。これも見る価値あります。

シャーク団とジェット団の男達の踊りと歌は、はっきり言うと日本の四季や宝塚にもこの程度はいくらでもいます。

とにかく、トニー、マリアの唄とアニータの全部を観にいってください。この3人だけでも14,000円出す価値ありと思います。
ちなみに、今日のキャストは
トニー:マイケル・ソメーゼ
マリア:チェン・ライス
お気に入りのアニータは、ソランジェ・センディです。

ところで、来年7月「42ndストリート」がくるようです。私はタップが大好きで、特にこの「42ndストリート」の曲が大好きです。来年は「エリザベート」もあるし、楽しみです。とてもとても楽しみ。


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