OSK日本歌劇団存続の会「熱烈歌劇 re-BIRTH」

OSK日本歌劇団存続の会（長い ^^;）の立ち上げ公演が近鉄劇場で行なわれています。

昨日がその初日でした。1階席は満員、2階席も両脇以外は埋まっており、さいさきのよいスタートと言えます。1時間半強（途中休憩なし）というやや短い作品ではありますが、とても楽しいレビューに仕上がっていたと思います。公演は明日8/17まで。

熱烈歌劇「re-BIRTH」〜OSK復活のススメ〜
作・演出　　北林佐和子
演出・振付　伊瑳谷門取
振付　　　　大谷盛雄、広崎うらん
音楽　　　　松岳一輝
出演　　　OSK日本歌劇団存続の会29人のうち26人
　吉津たかし、若木志帆、大貴誠、北原沙織、有希晃、朝香櫻子
桜花昇、水無月じゅん、高世麻央、森野木乃香、安希つかさ
陵ちはや、緋波亜紀、折原史緒、萌川菜、春咲巴香、桐生麻耶
美砂まり、貴城優希、珂逢こころ、水那れお、華野もか
爽加凛、平松沙理、桂稀けいと、杏路ひばり
（特別ゲスト）煌みちる
（日替わりゲストあり）
劇場　　　近鉄劇場
日程　　　
　　　　　8/15(金) 16:00/19:00
　　　　　8/16(土) 13:00/16:00
　　　　　8/17(日) 13:00/16:00
料金　　　S:6000円、A:4000円　（税込）
問い合わせ　06-6204-3140 (OSK日本歌劇団存続の会)
　　　　　　http://www.sakura-saku-kuni-osk.net/

（ストーリー）
OMK(大阪ミュージカル劇団)の解散で失業した娘役トップスター春川ナオミ（若木志帆）が職業安定所を訪れる。職安の職員（桜花昇）はOMKの劇団員たちと接し、春川の十八番「椿姫」（劇中劇になっている）の世界に触れていくうちにミュージカルの世界へと誘われていく。このミュージカル症候群という奇病はやがて病院内に蔓延し…。

という筋書きがあり、「夢と現実は対立するものではない。現実の中でも夢を追い求めることはできる」という今のOSKにとって切実なメッセージも埋め込んでいますが、この筋書きはそれほど大したものではなく（笑）その合間に繰り広げられるダンスや歌がメインと言えるでしょう。しかし自分自身を笑いの種にするというのは実に大阪的ですね。若木さんの演技力も見事なものですが、その台詞には思わず笑ってしまいました。
楽しい作品ではあるんだけど、このテーマをもっと掘り下げて長い作品にする手もあったのではないかな、とも思います。

（構成）
大貴誠による歌（応援してくれてありがとう、という内容の歌詞です）で始まり、最初に出演者を紹介していきます。その後、上述のミュージカルがあり、それが大盛り上がりで幕になった後、フィナーレとのつなぎでゲスト煌みちるさんの歌、日替わりゲストのトークがあります。そしてフィナーレ。
本来の公演時間は1時間半となっていますが、トークの時間が延びているためか初日で1時間45分くらいになってます（笑）。このトークで一段落してしまう感じを受けるのがちょっと難点で、できればトークを取り除いてフィナーレまで突っ走って欲しかったというのが正直なところです。うがった見方をすれば、レビューでは場面の数が増えるほど衣装や装置の費用がかかりますので、今の劇団の資金力ではこれが限界だったと言えるのかもしれません（想像で書いてます）。

しかし、レビューがあってこそのOSK、ダンスの実力は相変わらずレベルが高く、最近は宝塚での仕事も多い振付の大谷盛雄さんもその実力をいかんなく発揮できます。ロケットも今回は北原さんが真ん中で頑張っていますが、相変わらずのスピードです。これだけのダンスのレベルを維持するには相当な稽古が必要だと思いますが、これからも頑張っていってほしいですね。

初日は何はともあれ「よくぞ帰ってきてくれた！」という思いで感無量でした。劇団員の面々も舞台に立てる喜びに満ち溢れ、それがこちらにも伝わってきました。

ちょっと不謹慎な考えかもしれませんが、解散の危機に瀕して劇団員とファンの底力が発揮されて勢いがついている面白い時期にあると思います。この勢いがやがて復活へつながっていくことを期待しています。

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もりさだ