Re: 帝国劇場「レ・ミゼラブル」別所・内野

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77. Re: 帝国劇場「レ・ミゼラブル」別所・内野

ユーザ名: yasuko
日時: 2003/7/20(23:56)

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今日2回目を観て来ました。主なキャストは以下の通りでした。
ジャン・バルジャン:別所哲也
ジャベール:内野聖陽
エポニーヌ:新妻聖子
コゼット:河野由佳
マリウス:岡田浩き
アンジョルラス:吉野圭吾
テナルディエ:駒田一
テナルディエの妻:峰さを理
ファンティーヌ:高橋由美子
リトルコゼット:国分鈴可
ガブローシュ:宮里駿

観劇する前は、ある意味、歌では一番期待できないペアかなと思っていました。他のHPで内野さんの唄はいすから転げ落ちるくらいひどいと書いてあったので、そんなにひどいなら、なおさら聞いてみたいような気もするとさえ思っていました。
結論から言うとよかったです。1回目はストーリーについていくので精一杯で、歌詞をしっかり聞く余裕がなかったけど、今回はかみ締めながら聞いたので、号泣しました。ミュージカルは唄だけではない。音に乗せてはいるけど、唄ではなく、せりふなのです。思いはしっかり伝わり、多少音がひっくり返ろうがずれようが、そんなことではびくせず、しっかり演じていらっしゃいました。皆さんの心がこもった力演でした。

感動のシーンは
1)神父さん。
人や罪を憎まず、偏見を持たずにバルジャンに接してくれました。彼がはじめて触れた優しさです。このシーンは思わず拍手がわきます。
2)ガブローシュの弾を拾うシーン。
小僧にやられました。ハンカチを用意してなかったので、ハンドバックをごそごそしていたら、隣のお姉ちゃんにギロッとにらまれました。
3)エポニーヌの On My Own。
かわいそすぎて、泣かずにいられない。
なんでこんなにいい声がでるのでしょう。エピニーヌ最高にいいです。
4)バルジャンの「君は何にもわかっていない。。」
ジャベールを助けるとき、この言葉を言って説明するのです。まるで、投げやりになって生きていた彼が、神父様の言葉で生まれ変わったように、あのときの言葉のような、優しさにあふれた偏見を持たず憎しみや復讐心のない聖者の言葉です。
私は「気にはなんにもわかっていないんだね。」という優しいトーンの言葉がぐっときます。
5)マリウス
革命の後、一人でいすに座って歌うシーンです。あんなに世の中を変えてやろうと、仲間と燃えたのに、たった一日でみんな死んでしまい、自分だけが助かった、無念さや悲しさをせつせつと歌います。近くにいたら抱きしめてあげたい気分です。
6)最後のラストシーンはもうハンカチなしで号泣しました。1回目では泣かなかったのに、今日こんなに泣くとは思っていなかったです。

実は1回目の観劇後、映画の「レミゼラブル」を見たのです。ジャベールの父はバルジャン同様泥棒で、母はファンティーヌ同様娼婦です。彼は獄中で生まれたとよく聴くと歌っています。小さいこと両親の職業のため、おそらく苦労して惨めな生活を送ったのだと思います。それがトラウマとなり、彼は職業が人格と作ると思っています。だから、全く正反対の警部になったのでしょう。つまらん職業、特に泥棒と娼婦には特に執拗にいやがらせとも、弱いものいじめともとれるくらい、ひどい仕打ちをします。そう考えると彼もまた悲しい人生なのです。

今回の舞台のテーマは”愛”とか特集本に書いてありましたが、はたしてそうだろうか??と疑問を感じます。はっきり言うと全体に暗いのです。

・一度レッテルを貼られると、その後どうがんばってもそれが一生足を引っ張る。
・どんなにがんばっても報われない運命の人は、だめなのである。

ということが全編ながれていて、人生の悲哀や無情を感じます。こんな内容を将来ある小さな子どもに見せてもいいものだろうかと思います。
本当に報われず、暗くかわいそうな人生で死んでいくのです。ただ、でもそれは他から観ていると確かに結果はそうなのだけれど、今日見た限りでは、正直に一生懸命生きたものたちは、心の安らぎをもって死んでいったような気がしました。それが主題なのかな???

今日のキャストで気がついたことは。。
峰さを理さん。申し訳ないけど、やっぱ森久美子さんにはどうがんばってもかなわないと思います。あの体系はでてきただけで笑いがとれますもの。

高橋由美子さん。よくがんばった!!由美子ファンとしては一曲一曲、しっかり、しっかりと心でいいながら応援していました。しかし、ファンティーヌのイメージは井料さんの声のほうがあっているような気がしました。ファンティーヌは映画ではバルジャンが好きな女性だったとコゼットに言っています。大人の聖母のような声で唄ってほしいのです。高橋さんは少女の声です。井料さんがよすぎです。

さて、あと何回観にいくだろう。ミュージカルファンはリピーターが多い。しかも、ほとんどの主要な役が複数キャスティングされていると、他の組み合わせも観たいとつい思ってしまう。興行主の思う壺ですね。
結構なぜかチケットあまっていて、今ごろ買ったのに日曜の6列目のセンターがとれた。3ヶ月のロングランだと結構あせらずにいい席とれるんですね。


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