サンシャイン「二人のライザ TWINS」千秋楽

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73. サンシャイン「二人のライザ TWINS」千秋楽

ユーザ名: yasuko
日時: 2003/7/5(23:33)

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サンシャイン劇場「二人のライザ TWINS」千秋楽を観にいきました。

ご出演は、
宝塚専科・初風緑、淡路恵子、元宝塚・鳴海じゅん、すがはらやすのり、元松竹・初音ひかり、元OSK・湖上芽映、小和瀬エミリ

内容が想像していた期待していたものと違っていた。ライザ・ミネリの華やかな舞台とは対照的な、舞台裏の苦闘、挫折をもっとリアルに扱ったミュージカルと思っていました。日本版美空ひばりっぽい内容を想像していたのですが。。
正直言うと、見始めてすぐこれはミュージカルかな?とまた考えました。帰りの電車でチケットをよく見ると、”ミュージカルショー”とあります。”ミュージカル”ではなく、この”ショー”が曲者だったのかな?ミュージカル仕立てのミュージカルナンバーで綴った唄のショーだったといった感じです。
ミュージカル女優、ライザ・ミネリを題材にした舞台だから唄が多いのは当然なのですが、ミュージカルというより、最初と最後は初風さんの完全なディナーショー状態でした。彼女のすごいファンは十分楽しめるでしょうが、彼女のファンというわけではなく、ミュージカルファンで観に来た客は楽しめただろうか。勘違いして来た私が悪いのだけれど。。
それに千秋楽だから有名人誰か来てるかなと思って楽しみに見回したけど、だれも来てなかった様な。がっかり。

感想は、
1.女装(失礼)の初風緑さんは特に違和感はなかったです。どすを聞かせたライザ・ミネリっぽい歌は、さすが男役。かっこよく歌っていました。でも、堀内、今、麻乃、初風の4人で「ジャック・ブレルは今日もパリに生きて歌っている」を観にいったときは、みなさん唄がお上手で聞き応えがありましたが、初風さんの唄を長時間きかされると、ちょっと物足りなかったです。なぜかはわかりません。唄はお上手だと思うし、彼女は宝塚では好きなほうだし、どなたかトップが退団されたら、次は彼女がトップになってほしいとさえ思っているのに。。

2.すがはらさんはこの作品に向いていないような。。唄はお上手です。確かに。。でも、せりふのなまりが強いし、声がこういうショー向きではないです。市民コンサート向き??これは決してばかにしているのではなく、ちょっとこの役とイメージが違うのです。それに、多少はステップが踏める人でないと。。

3.元宝塚、元OSK、松竹の競演というのを、多少楽しみにしていました。配役は、所属していた劇団の知名度で決まったようです。実力ではなく。。しかたない。これが世の中というものです。
私が特にいいと思ったのは、湖上さん。明らかに他のかたと比べて際立って踊りがうまかった。躍っているときの顔が魅力的。大人の踊りでした。本来なら、バックで躍っている程度の人ではなく、もっと目立つ役をやってもいい実力の持ち主ではないかと思えました。彼女が出る別のちゃんとしたミュージカルを見てみたいという気持ちになりました。OSKのときのビデオ今どこかで購入できないのでしょうか。見てみたい気がしました。
踊りの専門家ではないからこんなこと書いていいのか。。でも、小和瀬さんという人は何者だろう。失礼だけれど、他のかたと比べるとあきらかに踊りが見劣りがして。。あきらかにレベルが違っていた。

4.一番の見所は淡路恵子さんかもしれない。あのお年で、若い格好も披露してくれたし、歌うし、長せりふをあのドスのきいた声で、しっかりひとりおしばい担当でした。中盤は淡路さんのための舞台のようでした。さすがに英語の歌は譜面(歌詞カード)を見られていましたが、あの声は、若いころは相当かっこよかっただろうと想像いたしました。テレビでは言いたい放題のあつかましい偉そうなおばさんと思っていたけど、舞台のおしばい姿や、最後の舞台挨拶を見る限り、優しさにあふれた本当にかわいらしい女性でした。そう考えると、ちょっと見は初風さんのコンサートっぽい舞台だけれど、実は淡路さんの芸能生活xx年の記念舞台に若いミュージカルスター(彼女の後輩達)が客演で華を添えたといったほうが正しいかも。。

5.途中ジャズのナンバーを歌う場面がありますが、宝塚の「ジャズマニア」や、絵麻緒さんがご出演された「Bryant Park Movement」で歌われた唄もありましたが、ちょっとがっかり。物足りない。とにかく、唄が全体的に物足りなかった。

結局、短期間の公演だし、出演者も少ないし、低予算であげないといけないので、踊りや歌を練習時間が少なくても、すぐ覚えてくれそうな宝塚、OSK、松竹をかき集めたのだろう。出演者のしばいのからみが多いと、練習時間がとられるので、結局初風さんのコンサート状態となったのでしょう。バンドも最低必要構成だし、パンフも薄く長い珍しい個性的なつくりだけれど、500円は高いだろうという作り出し。結局それを救ったのは淡路さんのがんばりだったような気がします。

現役宝ジェンヌを出演者にいれとけば、熱心な宝塚ファンが大勢かけつけ、客席は確実に埋まるし、低予算で高利益をあげるにはもってこいと思われているのかな。宝塚ファンはなんか興行主に利用されているような。。

人により、好みが違うので、帰りにおもしろかったと満足されて帰っていく観客も確かにいらっしゃったのは事実です。私に言わせるとおもしろかったのは、舞台の内容ではなく、「淡路さんがあのお年でよくあそこまでやった」という事実だったような。

来週はいよいよ「レミゼラブル」を観にいきます。あすプレビューだ。わくわくする。
それとオペラ「アイーダ」も。オペラと同じ題材のミュージカルが多く、結構楽しめます。もちろんオペラ「トゥーランドット」も観にいきました。「トゥーランドット」はオペラより宝塚宙に軍配があがったと思います。全然勝っていました。
「アイーダ」はもちろん、宝塚星組、劇団四季の公演の予習のため。3つを見比べるのもまた楽しみです。「アイーダ」待ち遠しい。四季は絶対大阪までいくぞ!


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