宝塚歌劇2007年総括

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457. 宝塚歌劇2007年総括

ユーザ名: 金子
日時: 2007/12/25(14:31)

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 今年も観劇予定が終わり、宝塚歌劇にかんしては年末月組ドラマシティ以外は全部観た。博多まで行ったのが例年と一番違う点。
 ミュージカルに関してはベスト・ワーストそれぞれ3つ、ショーに関しては全体的に少なかったのでベストのみ3つ挙げる。

【ミュージカル】
〔ベスト〕
1、「舞姫」 (花組 バウホール)→もはや古典とも言うべき森鴎外の原作があそこまでよみがえるとは思わなかった。現代にあわせた解釈が女性演出家らしくて思わず泣いてしまった。
2、「HOLLYWOOD LOVER」 (月組 バウホール)→1と同じく植田景子先生の作品だが、時代研究と出演者を魅力的に見せる技量はいま宝塚の脚本家のなかでは一番かも。
3.「シークレットハンター」 (星組大劇場)→軽い話のように見せて実は平明で普遍的なテーマもきちんと織り込んである。楽しいだけではない作品。

〔ワースト〕
1、「NEVERSLLEP」 (宙組 バウホール)→時代背景が凝りすぎて説明不足に尽きる。
2、「アール」 (宙組 ドラマシティ)→いろいろ登場人物が多すぎてお披露目というのに主役に集中できない。「怪盗ルパン」のどれか1つをやったほうがいいと思った。
3、「エル・アルコン -鷹-」 (星組大劇場)→普通の観客が筋についていけないのはどうしようもない。東京までに改編を。

 全体的に「脚本未整理」の作品が目立った。「脚本未整理」ではないが、もうひとつ挙げるなら「黒蜥蜴」(花組大劇場)。原作どおりのほうがずっと納得がいく。

【ショー】
〔ベスト〕
1、「MAHOROBA」 (月組大劇場)→斬新にして日本のルーツを探る意欲作。芸術祭で受賞できなかったのが惜しい。
2、「ファンシー・ダンス」 (月組大劇場)→ベテラン三木先生らしい出演者と大劇場を知り尽くしたショー。月組は特に男役の戦力が充実しているのでショーに強い。
3、「ネオ・ダンディズム!Ⅱ」(星組 博多座)→昨年とはまったく違う印象に仕上がり、全国ツアーでもしてほしかった。「明日へのエナジー」はやはり名場面。CS加入されている方は是非チェックを。

 今年は新しい主演男役が3人もお披露目した年であるが、
星組→手堅さ万全、男役の戦力が揃わず主演男役におんぶに抱っこ
雪組→組の団結力は相変わらず、アダルトムードへ
宙組→若い組を前面に出すのはいいが、テレビの露出多すぎ 
 と組のカラーがはっきりしていた。来年の花組はどうかわるのか期待したい。

 あと気になったのは地上波テレビへの露出の多さだ。それも花組・星組以外に偏っている。だすならまんべんなく出してほしいところだが、忙しいジェンヌをそれまで引っ張らなくとも、と思うし、そちらへ出すなら、CSの出演量を減らすべきだと思う。

 宝塚は一時期のどの公演も「一般前売り初日で完売」という状態だったがその時代は終わってしまった。「宝塚バブル」が弾けたような感じだ。世の中は本当のところは不景気なのだな、と感じる。この事態を乗り切るには「よい作品を提供する」しかないのだから、企画の段階からファンが「観たい」と思えるような作品をお願いしたい。来年の日生劇場の「華麗なるギャツビー」など再演に相応しい作品は再演でもいい。
 
 それと、メンバー的にきついのならば秋のドラマシティなどやめてもいいだろう。なにもジェンヌを過激に酷使すべきではない。また、来年のバウホール開場30周年記念の若手主演シリーズは4500円ではなく、3000円にして、上のクラスのスターが主演するときに値上げしてもいいかと思う。それと、学割チケットは結構だが、新規ファンの獲得より、古参ファンに何度も見てもらう値引きも考えるべきだろう。現在の「トライアル・シート」は2人以上集まらなくてはならないのであまりいいとは思えない。思い切って「宝塚友の会会員2階席当日割引」など、閑散期(2月とお盆期間)にやってみてはどうだろう。

 問題山積みで2008年も船出だが、1宝塚ファンとして、宝塚の発展を心から願って終わる。


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