劇団四季「異国の丘」

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391. 劇団四季「異国の丘」

ユーザ名: yasuko
日時: 2005/11/5(22:40)

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病気でしばらく倒れていました。復活したら、私の大好きな和央ようかが退団を発表していました。気が抜けてしまいました。宝塚を観る楽しみがなくなってしまいました。来年7月のさよなら公演の千秋楽までの長い期間、どうやって生きていけばいいのかと、途方に暮れていました。もう観劇の趣味も終わりにしようかと悩んだのですが、私には四季や東宝があるじゃないかと思い直し、病体に鞭打って、「異国の丘」を見に行ってまいりました。それにしても、相当ショック。。。。

主な配役は次の通り。
九重秀隆:下村尊則
愛玲:佐渡寧子
アグネス・フォーゲル夫人:大橋伸予

脚本とか、役者の歌とか演技とかを観るより、ストーリーにのめり込んで観てしまいました。「異国の丘」は前回公演(2003年)でたしか2回観たと思うのですが、改めて観ると、凄い内容です。
このストーリーは、2003年に届いたはがきを見ると”西木正明著「夢顔さんによろしく」に想を得て創作致しました。史実を踏まえていますが、登場人物・出来事は全てフィクションです。”とあります。
私は、また、全部史実道理かと思っていましたが、いったいどこが事実で、どこが創作なのだろう。しかし、シベリアでの抑留の部分は、本当だろうか?特に薬物で死に追いやるところ。あまりにもひどすぎる。こんなことが許されていいのだろうか。なんかすごい憤りが込み上げてきてしまった。

それに、昔の政治家の御子息、御令嬢は愛国心に燃えていて、命懸けで平和のために戦っていたのですね。凄いです。なんか、テレビで小泉孝太郎を見ると、「おまえ、何やっとんのじゃ!!」って、これまた憤りを覚えてしまう。

前回は平井の遺言シーンで号泣したのを覚えています。
そして、その時届いたラ・アルプに載っていた、元警視総監(だったっけ?浅間山荘事件の総指揮官だった人)の佐々さんの記事を読んで、またまた号泣してしまいました。シベリアでは、それはソ連兵にひどい目にあったけど、現地の住民には、隠れてこっそり食べ物をもらっていたそうです。そう言えば、李香蘭では、日本が侵略するほうで、中国の国民に無残なことをした立場だったけど、その時も「悪いのは一部の関東軍だけで、日本国民は悪くない」とかいうくだりがあった。今回も、ソ連って、なんて恐ろしい国だろうとは思ったけど、これも一般の市民はいい人だったんだと思います。

この九重首相の息子がシベリアに抑留されていたのは、事実なのだろうか。この時サインして帰国すれば、彼は日本を社会主義国にするため、率先して働かされたのでしょうね。そうしなければ、彼だけでなく、家族までもが秘密裏に暗殺されたりされたのでしょうね。もし、彼がソ連の手下というかスパイみたいになっていれば、日本は自由主義国家ではなく、社会主義国家になっていたかもしれないと思います。自分と、自分の家族と、日本の将来のために固辞したのだろうと思います。
これも作り話かな。どこが事実か、はっきりしてほしい。

この時代の、歴史がくわしければ、相当面白く見れる公演だと思います。あのとき、こうだったら、日本はどうなっていただろうとか考えると、非常に奥深い公演だと思いました。

佐渡さんの愛玲がすばらしかった。クリスティーナよりこっちのほうがあっています。この人は実在の人なんだろうか。この部分は作ってあるのかな。。

何気にアグネス・フォーゲル夫人の大橋伸予さんが、品があって、かっこよかったわ。彼女と、教授(実は秘密工作員)の会話を聞いていると、日本と中国が泥仕合をしているときに、アメリカは呑気にゲーム感覚で見ていたんだなって思います。今でも亜細亜を実は見下して、利用しているだけに過ぎないのかも。。方や、死ぬか生きるかで必死なのに、陽気に歌って、踊って堕落したアメリカを見ると、またまた憤りを感じてしまった。

下村さんは、”プリンス”とか”貴公子”とかいう肩書きにはちょっと向かないなぁ。やっぱり石丸さんで観たかったけど、おそらく東京公演は「アスペクツ・オブ・ラブ」があるので、このままずっと下村さんなのだろう。

オープニング直後のダンスパーティシーンですが、前回はカッコ悪いって思っていたけど、改めて観ると、かっこいいですわ。しかも、相当凄い。まるで、フィギァスケートのペアダンスみたいに、”回す”、”持ち上げる”、”放り投げる”。しかも相当激しい。物凄いアクロバティックなダイナミックなダンスです。何で前回カッコ悪いって観じたんだろう。

何か、人間ってどこの国籍で生まれるか、そしていつの時代に生まれるかで、人生大きく変るんだなって思ってしまった。なんだかとても不公平で、むなしい。
とてもいろいろ考えさせられたいい舞台でした。でも、チケット売れてねー!!幕間に学生や引率の先生がつまんないといっていたのを聞いたけど、40以上の人が見たら、確実に胸にこたえる作品だと思います。こういう作品がオリジナル作品なんて、四季はやっぱ凄いですわ。

P.S.
ところで、毎年クリスマスはディナーショーに行くのですが、今年は中川さんのに行くことにしました。とても楽しみ。チケット争奪戦になるかと思ったけど、結構楽に取れてしまった。
そう、宝塚に楽しみがなくなっても、私にはまだまだ楽しみがいっぱいあるじゃないか。和央ようかが退団しても元気をだして頑張ろうなどと思う今日このごろです。


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