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376. 宝塚星組全国ツアー「ベルサイユのばら」「ソウル・オブ・シバ!!」
ユーザ名: 金子
日時: 2005/9/26(14:22)
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今回は短く。
観たのは、梅田芸術劇場メインホール、9月25日、3階B席です。結構3階でも楽しめました。
「史上最強のアントワネット役者現れる」
もう、これに尽きてしまった。「宝塚ファンは甘い」「宝塚はレベルが低い」といわれようがかまわない。「宝塚の『売り』は美しさだ」、そう向こうを張っていえる新主演娘役の登場である。確かに、初演の初風諄さんはリアルタイムではもちろん観ていないが、TV放送で見たが、声はお美しいが・・・・すみません、というところなのである。その後平成なってからは数々のアントワネットを観たが、まあ白羽ゆりのアントワネットは「嫣然たる」「婉然とほほえむ」という言葉がぴったりで3階席から王妃様ばかり追っていた。私の記憶の限りでは、フェルゼンがアントワネットに初めてあったとき「お美しい」という台詞は聞いた覚えがない。「あのベルサイユに咲く紅バラのように」「わたくしがこのお人形で、この人形がわたくしだったのです」という台詞がここまであてはまるのは凄いと思っていた。演技に関しては、クライマックスの牢獄のところでは台詞と気持ちが空回りしているようにみえたが、まだ正月の本番までに時間があるので、韓国も含めて練習してもらえればいい。というか、韓国の「ベルばら」ファンの期待は裏切らないことは確信した。
フェルゼンの湖月わたるは、今ひとつ貴族に観えなかった。オスカルの涼紫央はがんばっているのは分かるが、韓国はやっつけ仕事でも安蘭けいにやってもらったほうが、存在感があると思うのだが。とにかく、やはり宝塚は「ロマンみどろ」でいいのである。政治メッセージは他でやって欲しい。
ショーのほうは、湖月がしっかりしているので、轟悠がいなくて新作を観るようで面白かった。立樹遥に安蘭の分すべて、というのは無理な話で、むしろタップの場面など彼女なりに健闘していると思った。そのタップの場面だが、音がレコーディングしてあり、ほとんど本当のタップシューズの迫力がないので、韓国では本格的にやるべきだと思った。白羽は大女優に扮した中詰めでは、見下すような姿態をとる一方で、フィナーレ前のデュエットダンスではあどけない少女のようで、歌劇団もここまで辛抱して育てた甲斐があったと思う。かなりこの新主演コンビは期待できると思った。
3階席とはいえ、「ベルばら」ではすすり泣く観客の音が聞こえたし、1階を見下ろしてみると男性客が多いのが目立ったし、帰り、子供が一生懸命タップのまねをしようとしている光景にもであった。これが全国ツアーの意義なのだな、とつくづく感じた。来年の7月は大劇場並みの演目を持って来るべきであろう。
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