雪組東京宝塚劇場「霧のミラノ」「ワンダーランド」

雪組東京宝塚劇場「霧のミラノ」「ワンダーランド」を観てきました。

いつも、雪組は満足しているので、期待していったのですが。。。

前半の芝居は、今ひとつ。
まず、冒頭の下級生だけのシーンが見る気を失せさせた。いつものことだけど、何をしゃべっているか、せりふが全然聞き取れない。立って出て行こうかと、もう少しで切れそうになった。帝劇や四季の公演をさんざん観て、宝塚を久しぶりに見ると、あまりにひどくてレベルの低さを思い知らされます。下級生までまんべんなく目立たせるために、無駄なシーンは必要だろうか？誰を目立たせるかではなく、どんなストーリーで何を訴えたいかに重点を置いた作品作りをしないと、特定のオタッキーなファンだけしか満足させられない劇団から脱せれないと思いますが。。
水さんの踊りを見せるためだけに作られたかのようなダンスシーンも、短めでもよかったかも。
おかげで、一番の山場のシーンが手抜きになった気がします。
護送されていくシーンはまるで洋画のようで、この後どうなるんだろうと、とても期待しました。そのシーンから、ラストシーンまで、もうひとひねりほしかったなぁ。もっと、この部分を丁寧に、推敲に推敲を重ねて作り込めば、いい作品になりえたのに。。おしいなぁ。もったいない。結局、「モーツァルト！」みたいに、完璧だ、大満足って言わせるような、どのシーンも手抜きのない、見事な脚本の能力がある人材が日本にはいないってことだと思います。宝塚って、一般観劇ファンも鑑賞に堪えられる内容が少ない。
もっと、四季のオリジナル作品みたいに、構想数年で、完璧な状態にもっていけなかったので、上演を延期するとか、一作品ごとに命を懸けて（大袈裟か。。）作り込んでほしい。やっつけ仕事で、量産しているけど、駄作が多すぎる。くだらんオリジナル作品より、過去のあたった作品か、海外物のほうがまだましです。
重ね重ねおしい！！
そして、題名だけど、「霧のミラノ」より「アマポーラ」のほうがよかったような。。。

後半のショーは、いつも堪能させられて、お気に入りの宙より、満足させられるのに、こちらも今ひとつ。メジャーな曲を歌い継ぎ、うしろの群舞で何か踊ってごまかされた感じ。
もっと、未来さんのドスの利いた野太いソロを長く何度も聴きたかった。期待していったのに。。短すぎるよ。
愛さんは、早めに宝塚やめて、帝劇で観たいです。低音から高音まで、声がいいし、声量があるし、歌詞がはっきり聞き取れるし、宝塚では珍しい存在。退団しても食ってける実力ですね。帝劇か、四季で、もっと目立つ役で観たいです。宝塚に埋もれているのはもったいない。秋園さんも「モーツァルト！」で凄い目立った役で活躍されていましたし、帝劇の常連ですよね。オーディションで実力で役を勝ち取れると思いますよ。
最後の大階段はあってほっとしました。あれがなかったら、暗い気持ちで帰ったかも。。
う〜ん！重ね重ね、残念。「モーツァルト！」と「オペラ座の怪人」の後に観ると、きついですね。そして、「モーツァルト！」「オペラ座の怪人」「キャッツ」「レミゼラブル」「ミスサイゴン」って、改めて凄いんだと痛感した次第です。