[掲示板: ミュージカル一般 -- 時刻: 2024/11/28(17:40)]
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帝国劇場「モーツァルト!」を観てきました。
主なキャストは以下の通り。
コロレド大司教:山口祐一郎
モーツァルト:中川晃教
コンスタンツェ:西田ひかる
男爵夫人:久世星佳
レオポルト:市村正親
シカネーダー:吉野圭吾
ナンネール:高橋由美子
一言。いゃー大作ですね。やってるほうも疲れるでしょうが、観るほうも相当疲れます。ちょっとフランス革命あたりから、疲れてしまうが、それにしても、すばらしい傑作に仕上がっています。各幕の最初と最後に必ずある全員での歌ががんがん響いて圧倒されてしまいました(奇蹟の子、影を逃れて、ここはウィーン、モーツァルト!モーツァルト!、影を逃れて)。これだけ、力いっぱい唄いきれると、唄っているほうもさぞ満足感があって、アンサンブルのかたがたも気持ちよくて、やりがいあるでしょうね。
そして、1,2シーン毎に父の子への思いを吐露するシーンが必ずはいってくるのだけれど、それがずしずし心に響いて、すばらしいの一言。あんな声がよく出る物だと、市村さんの実力を思い知りました。本当にしゃべっている時と同じ声でそのまま唄っているので、自然なんですよね。それでいて、声が割れていないし、声量があり、はっきりせりふが聞き取れるし、父の思いがびんびん伝わってきました。なんだか、今日観て、「モーツァルト!」って、父が実は主役なのかもと思ってしまいます。これは「ミスサイゴン」もすばらしかったけど、彼の代表作ですね。(代表作がいっぱいありそうだけど。。)
そして、まだ1回目で早すぎるかもしれないけど、今日の配役がベストの気がしてならない。
久世さんは正直もうちょっと声がでるとなぁ。。とは思いますが、声質が男爵夫人にぴったりなのですよ。貴族の金持ちの奥方だけど、実力ある若者をぜひ世にだす手助けをしたいという、思いがつたわりました。「星より降る金」では、下で、市村・中川・高橋が小芝居をしていますが、これが、泣けます!!ここって、こんな芝居してたんだ。前回公演では気がつかなかった。感動しました。香寿さんは、これを超えられるだろうか?博多座の一路さんも見てみたい気がしますね。。
吉野圭吾も私はちょっと物足りないけど、出てきた時には、きた!きた!って感じです。SHIRO のしげちゃんみたいで、彼らしさがでていて、しっかり、いいスパイスになっていました。
高橋由美子は彼女の声のキーがあっていて、とてもよく表現できていると思います。これも彼女のはまり役だと思います。
そして、西田ひかる、気合はいっていました。前回公演では全然いいと思わなかったのだけれど、こんなに歌うまかったっけ?木村さんがこれ以上のできとはとても思えないし。。彼女って今いち、何者なのかあやふやなポジション(元アイドル?女優??どれも今一つ)だけれど、こんなにうまいんだったら、どんどんこれからも帝劇進出してきてほしい。
そして、DIVA 2004 でウーヴェさんの「神よ、何故許される」を聴いて、山口さんは物足りないやって思っていたけど、いやいや出番は結構少ないけど、やっぱ凄い。この役をWキャストにしても、彼に対等に張り合える人が見当たらない。やっぱ、ポスト山口は日本のミュージカル界の課題だな。。
そして最後に中川モーツァルト最高でした。こんなに凄いと、他の公演やっても、物足りなさを感じてしまい、客の要求が高くなりそう。やっぱ、私の好みでは、井上より、中川がモーツァルトに関してはあっているかな。。
とにかく、今日は満足した。後2回観る予定ですが、久世・西田の組み合わせがもう一回みたいので、またチケット買うかも。
P.S.
来年「ミーアンドマイガール」再演決定ですね。うれしいけど、井上・笹本って踊れるの?それと、私がお気に入りの、ジェラルドとジャキーは誰かが気になる。涼風真世と本間さんは変えないでほしい。涼風さん素敵だし、踊れるし、この役彼女以外考えられない。
それと、前々から一路さんがやりたいと言っていた「アンナカレーニナ」もついにやるのですね。相手役に井上芳雄はわかるけど、葛山信吾って真珠夫人の??ひょっとして初舞台?唄えるの?どうして、帝劇でもなく、日生でもなく、テアトル銀座だったのだろう。まあ、とりあえず、来年も結構大作・日本新作が予定されていて、楽しみになってきました。
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