[掲示板: ミュージカル一般 -- 時刻: 2024/11/28(20:36)]
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帝国劇場「ラ・マンチャの男」を観てきました。
正直どんなストーリーだか全く知らず、元々観る気もなかったので、今月は帝劇パスかな?って思っていたのですが、母が観たいというので、事前偵察に行ってきました。
何でも、”うり”は
・まるで森光子の「放浪記」みたいに、”松本幸四郎のミュージカル2000回記念”
・娘松たか子との競演。
・35年ドンキホーテを演じつづけている功績からスペインの何とかいう賞をいただいたそうな。
1)休憩なしの2時間公演。
休憩がないとは知らなかった。1幕はいつ終わるんだろう?って、ずっと後半考えてました。幕間がない公演ってひさしぶりです。
これって、初演からずっと1幕ものだったのだろうか。それとも、松本幸四郎さんお年だから、長ぜりふ覚えたり、体力的に無理ができないから、短縮して1幕にしたのでしょうか?とちゅう、せりふが変なところで息継ぎしているのが気になりました。単語の途中で息が続かず、息継ぎしている部分がありました。
歌は”お年なのに”すばらしかったと思います。でもせりふが全然聞き取れない。
あの様子では、もう何年もこの公演やれないだろうなと思います。市川染五郎が歌うまかったら後ついでやれるのになぁとつくづく思います。
2)松たか子よかったです。
彼女がいなければ、チケット売れていたかな?と思います。
ミスサイゴンですばらしい歌を聴かせてくれましたが、今回も歌では彼女がひときわ目立っていました。荒っぽいけど、パンチ聴いてますよね。
結局歌では皆さん御上手でした。
3)駒田さん。
床屋役の駒田さんですが、出番が少ないし、物足りなかったな。でもやっぱ存在感は抜群ですね。でも、レミゼを3月だけにして、練習した公演が”これ?”ってのが正直な感想。もったいない!
結局、全体の感想は微妙です。つまらないとか、そういう意味での”微妙”ではなく、何かもっとよく考えたり、何度も観たりすると、”奥深そうな裏テーマでも隠れていそう”で。。。
なんかドンキホーテって、渥美清の寅さんみたいって感じました。大人なのに子供っぽく、大人になりきれないというか、純粋で夢見ているというか。家族にとっては厄介者で、あまりに浮世離れしていて、気が狂っているのか、ただ純粋なだけかよく分からない。行った先では、騒動を起こすけど、でも、その純粋さゆえに人の心を動かし。そして、寅さんは、マドンナにいつも恋をするのです。
人を怨まず、悪口を言わず、人を疑わず、人を信じ、天使のようだけど、この世で生きていくには適正がない世の落ちこぼれです。
じれったいような、よく分からない内容だったけど、最後のドンキホーテが死んで、作者が階段を上っていくシーンで、ちょっとジーンときました。
あの作者はなぜドンキホーテのような物語を作ったのか。
彼にとって、ドンキホーテって何だったのか。(実はこう行きれたらという彼の夢?)
そして彼はあの後どうなるのか?(きっと処刑されるんだろうな。。それとも、あの調子でまた御芝居して、悪びれずに、憎めない正確なので、うまく生きていけるのかな。)
お勧めするかどうかは、これまた微妙。テーマがはっきりしていて、がんがん唄いまくるのが御好きな方は、やめといたほうがいいでしょう。きっとつまらないと思います。
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