[掲示板: ミュージカル一般 -- 時刻: 2024/11/29(00:38)]
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ケン・ヒル版「オペラ座の怪人」を東京厚生年金会館へ見に行きました。
宝塚のアーサー・コピット脚本、モーリー・イェストン作詞作曲バージョンと
四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー作曲の作品が相当よかっただけに、とても期待していったのですが、正直期待外れでした。残念!!
四季版は”プライドの高い天才のストーカー的歪んだ恋と野心”がテーマ(小室哲哉っぽい?)で、ストーリーは特にすばらしいとは思えないが、とにかく音楽がすばらしい。これにつきる。
宝塚版は”純粋なあわれな青年のせつない恋”がテーマで、これは女性好みのストーリーで、よくぞ宝塚は数多いバージョンからこの作品を選んでくれたと思います。唄も、ストーリーも女性好みでよかった。
今回は、微妙に設定が違っていたけど、その差を比べるのも結構おもしろかったのだけれど、、
まず、だめだった点をあげると
1)総勢14人じゃ迫力にかける。
海外公演だから人数を絞ったのか、それとももともとこの人数なのか。。とにかく、あれじゃ。。。ちょっとかわいそう。
2)宝塚版、四季版、日本ではすごくあたっただけに、みんな相当期待していったと思います。日本のレベルがあがったってことですね。あれでは満足しないです。
完全に日本版のほうが勝ってました。
どうせなら、ケン・ヒル版ではなく、アーサー・コピット脚本、モーリー・イェストン作詞作曲とアンドリュー・ロイド=ウェバー作曲の来日公演をやってほしい。
3)最近カーテンコールでアンコールがなかったのは始めて。あれではアンコールはできない。
4)日曜なのに空席が目立つ。1階の端のブロックを全部布をかぶせて空席にする必要あったのかな?見えにくい席とも思えないし、頻繁に客席に降りるシーンが多いので、邪魔だからってことかもしれないけど。。。どっちにしろ、それでも空席あるので、さびしい客席だった。
5)唄が不自然。確かに歌い始めるとうまいです。特にペルシャ王子と名乗った男(実は弟?)とクリスティーヌとファントムはすばらしい。でも、ミュージカルじゃないんです。なんか改まって歌いますって感じで唄に入り、まるでオペラで、自然にストーリーの中に唄がなじんでないのですね。それに全体的に唄が少ない。物足りなかった。
6)シャンデリア落ちもあれっ?!って感じだったし、豪華さも足りないし。。
7)ラウルってハンサムなんだけど、ちょっと頼りなく、かっこ悪い。ぼけた役なのですね。これが笑いもありのこのバージョンの良さなのかも。
8)ファントムが今一つつかみ所がない。恐ろしいでもなく、醜く(心が)もなく、かわいそうでもなく、どういうイメージのファントムなのか今一つあいまいというか。。そういうファントムの内面を説明したり、こちらのイマジネーションを膨らませる時間が足りなかった。
よかった点は。
1)弟大活躍
正直1幕は相当我慢した。退屈だったし、つまらなかった。
2幕になって、ペルシャのサーカスの魔術師(ペルシャ王子と名乗っていたが、実は弟)が、まるで宝塚版のキャリエールみたいに、実は彼はこういう男なんだと告白を始めてから、結構おもしろかった。この役は結構怪人退治にラウルより活躍するし、おいしい役かも。
2)マダム・ジリー大活躍
マダム・ジリーいい味出してましたね。なんかが魔女っぽくて、一番おいしい役かも。笑いも取れてましたし。彼女が一番うけてました。少なくともクリスティーヌの影は彼女より薄かった。
3)「耳に残る君の歌声」ってひょっとして、宝塚のデュエットダンスのときの唄ですよね。もっとこの曲聴きたかった。やっぱいい曲だよ。この唄。
まあ、見終わって改めて感じたのは、四季と宝塚のファントムは凄い。全然海外版になんて負けてない。今日はこれから宝塚「ファントム」のDVDを見て、そして、通勤で四季のCDを聴かなきゃって思いました。いよいよ1月以降の四季の「オペラ座の怪人」を期待が高まった次第です。
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