[掲示板: ミュージカル一般 -- 時刻: 2024/11/29(00:39)]
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宝塚宙組「風と共に去りぬ」神奈川県民ホール
を見にいってきました。
4回全部観たので、1〜3階、右・左・中央といろんな角度から観ることができました。
ますます私は和央ようかのファンであるということを再認識しました。かっこいい!!どうしてあんなかっこいいんだろう。完全に虜になっています。
公演自体は、不満な点はたくさん在ります。
1)全国ツアーだから、低予算はしかたない??
馬車作る予算なかったのでしょうか?照明でいくらでもごまかせるんだから、布つければ、数万で作れるんじゃない?あのくらい作ってやれよ!!言ってくれれば私がたかこさんのためなら、お金だしてもいいとさえ思った。たかこさん、あれじゃかわいそう。
2)全国ツアーで、練習期間短いからしょうがない??
日ごろ宙組は、トップしか目立たず、トップの負担が多い。今回はほぼ均等に出番が在り、下級生だけの見せ場のシーンも多く追加になっていた。彼らのファンにはいいけど、私みたいに下級生の顔も名前も全く知らない物には、和央さんの出番が少なすぎて、物足りなかった。練習期間が短いので、本公演みたいに、トップが覚えること多すぎると、負荷が高すぎてやれないのでしょうね。日ごろ目立たない下級生とそのファンに気を遣ったのでしょうか。
3)宙組版を作りたかったんでしょうね。
下級生のシーンがたくさん追加になった分、大事なおなじみのシーンがばっさりカットされていました。前半の部分はほぼ全部。”花瓶を投げつけるシーン”、”カーテンをドレスに縫い直して、牢のレッドに会いに行くシーン”、”姉の婚約者とお金のために結婚するシーン”、”レッドと結婚にいたるまでの詳しいいきさつの部分”が、本当にばっさり。私は帝劇も日生の両方観ているので、ストーリーを知っているし、他のバージョンと見比べられるから、違いがあると反っておもしろいけど、なんだか、スカーレットの性格とかをよく表現したシーンをかカットし過ぎで、「風と共に去りぬ」の本質が表現できないのでは??と思いました。
と、いろいろ不満はありますが、結局満足して帰ってきました。
1.みんな唄がうまい。
下手な人がひとりもいません。宝塚では他の組では考えられないことです。
2.レッド、男の哀愁よくでてました。
和央ようかのひげは全然似合ってなかった。レッド・バトラーって、ひげ必須ですか?ないほうがよかったんじゃ?
でも、出番は少ないけど、やっぱ和央さんかっこいい。
前半の不良っぽいけど、仕事のできる男。このタイプって、もてるのですよね。
そして、後半の、本当にレッドは、スカーレットを愛していたんだというのがよく伝わってきました。メラニーが死んだとき、レッドに振り向きもせず、アシュレのところへスカーレットがかけていったシーンでは、かわいそすぎて、私がレッドのとこへ飛んでいって、なぐさめてあげたい衝動にかられました。あのシーンの固まった、ひどくショックをうけた、プライドを粉々に砕かれた表情いいですね。あれで、もう糸が切れたのですね。酔っ払っている乱れたシーンもいい。階段へ連れて行こうとするシーンも迫真の演技です。しばいうまくなった。最後の去っていくシーンのせりふもよかった。和央ようかで、せりふがいいと始めて感じた。
とにかく彼女は年取って、衰えるどころか、唄も芝居もどんどんよくなっている。
それに何の飾りもついてない、黒の地味な燕尾服が似合う。あれだけで、さまになる。足が長いし、なんて美しいんでしょう。美しすぎる。完璧だ。もう言うことない。
これで退団なんかされたら、”へびの生殺し”にされてしまう。こんなに夢中にさせといて、それはないじゃんって感じです。やめるなー!!絶対やめないでくれ。
3.はなふささんの1幕最後のシーンは圧巻でした。
正直、スカーレットをよく表現できてたかは疑問。大地真央はなんといってもあの美貌がある。あれだけの美貌があれば、どんなにタカピーでも、魅力が出せる。
朝海ひかるは、おかまっぽかったけど、勝ち気だが憎めないスカーレットをよく表現できてました。
けど、はなちゃんは、性格悪そうで、あまり人間として魅力的なスカーレットではなかったようなきまします。あれでは、男も愛想をつかすでしょう。前半の髪型も衣装も似合ってなかった。やけに鈎鼻が目立って、なんだかいつものかわいい、美しいはなちゃんじゃなかった。
でも、さすがと思ったのは、1幕のラストシーン。これは今まで観た他のバージョンより、一番よかった。ぼろぼろの服に乱れた髪で歌う姿は美しかった。
あの時代の”土地”って、人の生きる上で重要なものだったのですよね。地主の娘は家族や使用人を食べさせるため必死だったのですね。そのためには、人に何を言われようと、土地を守るためがむしゃらになんでもしたんですね。守り続けるためには、多少の災難や悩みにいちいちとらわれて、立ち止まる余裕などないのです。
大地真央の、「私は飢えません。つらいことは明日やろう。明日から頑張ろう。」とかいうシーンはなんのことだかよく理解できず、わらっちゃったけど、今回のはなちゃんのスカーレットはこの部分はよく表現できていたと思います。
4.デュエットダンス、魅せてくれます。
私の一番のお気に入りは、緑の衣装の、最後のデュエットダンスです。いつもの濃いダンスではないです。ちょっと明るめで、おちゃめかな。ベテラントップだから出せる大人の味が楽しめます。他の組ではあの踊りは無理です。あれは、”もし、レッドとスカーレットがもうちょっと素直になっていたらこんな風な夫婦になっていただろう。。”って感じの踊りでした。踊りながら、ちらちら目を合わせて、ニタッっていやらしくはなちゃんが笑い、お互い探り合ってかけひきしているような、大人の踊りです。二人の表情が、いいですね。他の組でこれやったら、ひんしゅく物です。最後にレッドが手を差し出して、スカーレットが手を払った後の、2人が特にいいですね。あのシーンで、他の不満もすべて吹っ飛んで、満足してしまいました。あれは他の人じゃ絶対できない。さすが、”ゴールデン・コンビ”です。
この分じゃ、あした仕事にならない。どうしよう。
それにしても私4回もよくチケットとれたなと、われながらよくやったと自分を誉めてあげたい気持ちです。友達の分までとって、偉い。よくやった!ひさびさに宝塚ワールドに魅了された満足した週末でした。
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