ブロードウェイミュージカル「キャバレー」東京国際フォーラム

ブロードウェイミュージカル来日公演「キャバレー」東京国際フォーラムを見にいってきました。

一言で言うと、”完全燃焼できなかった”。消化不良です。
なぜだろう？
いつも、たとえよく分からなくても、”ブロードウェイミュージカルを観たんだ”っていう、自己満足に浸れて帰れる物なのに、それが全くなく、ちょっとむなしく、物足りなかった。
新しい脚本での来日公演らしいですが、結構しばい（せりふ）だけのシーンが多く、英語がわからないとついていけない。言葉の壁は厚いなと感じました。

CHICAGO みたいに、すごいスタイルのいい、すごい美人が、すごいかっこいい踊りを踊るわけでもなく、
42nd Street みたいに、絶対日本ではみれないタップが観れるわけでもなく、
West Side Storyみたいに、すごい歌が聴けるわけでもなく、
Greece みたいにのりのりのロックを聞かせてくれるわけでもなく。。

言葉の通じない海外でやる公演は曲や歌、ダンス重視でないと難しいのではないかと思います。実際拍手もこんなに小さい来日公演ははじめでです。
すごくよかったって顔をして帰っている客はいたかな？いなかったような気がします。

ナチスの闇が近づいて、人々の生活に重圧をかけてきたという恐怖はもっとクローズアップしたほうが面白かったのでは？
最後に Kit Cut Club で、サリーの CHICAGO みたいなかっこいい踊りみたかったです。

唯一の救いは、毎回フルーツをお土産に持ってきて、家主の女性に愛をささやく老人の歌がよかったです。あの、２人のシーンが一番心に残っている。他の人は正直今記憶にない。彼の声が優しそうで、せりふも、声も、聴いているだけで幸せな気分に浸れました。そして、彼の歌を聴いている時に、ふと、四季って、このての役者がいないので、作品にメリハリがないような気がしました。かっこいい、ものすごい歌声の人はいるけど、ほっとする人がいない（私が知らないだけかもしれないけど）。いたとしても、その程度の人にはメインキャストはさせないし。。
帝劇や、宝塚のほうが面白いと感じるのは、適度にへたな人もまざっているからかな。おもしろくするためには、舞台上に下手な（とうか、味のある）人も必要ってことでしょうか。
どうも、「うまい＝おもしろい」ではない気がします。