「42nd Street」オーチャードホール

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216. 「42nd Street」オーチャードホール

ユーザ名: yasuko
日時: 2004/7/11(14:37)

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「42nd Street」オーチャードホールを観に行ってきました。

7列目と書いてあったけど、前の5列はオケピなので、実質2列めのセンターで、ものすごい特等席で観れました。こんなこと、ひさしぶりです。
なかなかいい公演で、これは東京千秋楽8月8日の厚生年金会館も買っているので、2枚買って正解だったと思いました。他の観客も満足しているようでした。星4つ半ってとこでしょうか。2回観たら星5つになりそう。

観る前は、この手のブロードウェイ・サクセスストーリーは大嫌いで、つまんなかったらどうしようと心配していましたが、そういう心配は全く要らなかったです。

1)とにかく明るい、みんないい人、前向き、健全、楽しい。
苦労したとか、悩んだとか、そういう考えさせられるような舞台ではなく、明るい。
メインは、ストーリーではなく、タップ。

2)タップがすごい。
パンフに誰もが誉めていた、冒頭の 42nd street の明るい Audition でのタップシーンはすごかった。
でも、私は一番凄いのは、2幕最後の階段でのものすごい激しいタップシーン。ひょっとして、宝塚の大階段の黒燕尾は、これをヒントにして生まれたのかな。
その後のフィナーレでのタップも凄かった。
本当は、やってて疲れてて、大変なのだろうか?どう観ても、あれだけできると、やっている人は私には、実に楽しそうに見えました。

3)42nd Street って名曲!!
最初の Audition の明るいタップシーンでの 42nd Street
1幕目に青いドレスで歌うドロシーのブルーフ風の 42nd Street
2幕目の Prety Lady の公演の中での 42nd Street
最後のボスのマーシュのひとりでしぶく語るように歌う 42nd Street

どれもいいけど、舞台主役が歌う青いドレスを着た 42nd Street は主役を勝ち取った若い子より、役をおりた年取ったほうのドロシーの歌のほうが声も歌い方も全然うまかった。もう格が違うよ。ドロシーはお金持ちのパトロンがいるから年取って実力も魅力もなくなったけど、主役をやっているだけっていう設定だけど、歌はこっちのほうがよかった。
この年だからという理由で、実績も経験も努力も足りない若いかわいい子が栄光を勝ち取るっていうのは、見ていていらつき、素直に喜べなかった。地道に時間がかかっても、こつこつ努力して栄光を実力で勝ち取ってみろって、どなりたくなった。役を降りた女性の立場に立ってみると、結構悲しい、人ごとではない、許し難いストーリーかも。。あんたがぶつかってきたから、骨折して役おりたんだろ。責任取れって感じです。わざとなら相当計算高い女だ。むかつく。でも、深く考えるのは止めよう。どうせただの舞台だし。

そして、そして、今回はCDはいいやと思っていたけど、最後のボスがひとりで歌う 42nd Street で殺られてしまい、買ってしまう羽目となった。この舞台は、このボスの歌の前までは 42nd Street ってこんなとこだっていうことをいうための、ほんの序章にすぎず、この1曲ですべてを言い表したように思えます。本当のブロードウェイって、いい役をとるために脚の引っ張り合いとか、いろいろ裏ではありそうなのに、仲間がみんないい人で(これは学生向けの、文部省推奨公演か?というほど害のない、健全な、悪い人の出てこない、お行儀のいい舞台だった)、ひたすら明るい楽しい舞台だった。ただすごいタップをこれでもかと見せられ、Prety Lady も大成功で終わり、ペギーは一夜で大スターとなり、めでたし、めでたしで終わるかと思えば、最後にこのボスの歌。いい!!

長年演出をやっているだけにいろいろなシーンを観ているボスは、
「成功することもあるが、失敗することのほうが多い。
うれしいことも在るが、悲しいことや悔しいことのほうが山ほど在る。
一夜で大スターとなることもあれば、この影で去っていく元大スターもいる。
この繰り返しが延々と続いて行く町なのです。
華やかだけど、厳しい世界。
誰もが夢を求めてやってくるけど、ほとんどが挫折して去って行く。
でも、でも魅力的な魔力を持つ町が 42nd Street。
一度この魔力にとりつかれたら、抜け出せない、麻薬のような町。」
そう言いたかったのかも。
そして昨日までは、自分が立場が上で、そして恋人になりそうだったペギーは、今はもう大スターとなって、自分から離れて行くさびしい思いも歌っていたのか。
または、今はラッキーにもチャンスをつかんで、幸せしか感じることのできないペギーにもこれからくるであろう、多くの苦労や挫折や、いつかこの町をさびしく去らねばならない掟のあることを考えているのでしょうか。
それとも、ひさびさの公演の成功の喜びをひとり静かにかみ締め、これからまた成功するぞと、新たな野望をいだいているのかもしれません。
ひょっとしたら、彼は自分の恋心を殺してでも、この世界で成功するために、単にベギーを利用したに過ぎないのかもしれません。そう考えると、最後のあのスローな彼の 42nd Street の歌は面白いなぁと思えます。
成功するためにみんなを操っていたのは彼で、そして彼も 42nd Street に操られている。
この世界を知り尽くした大人の魅力あふれた歌でした。しびれました。
最後の1曲を聞いて、主役はあの若い主役を勝ち取った女性ではなく、このボスだなって感じました。

4)CDに歌詞カードつけろ!!
なんで外国のCDって歌詞カードついてないんだ。むかつく。

とにかく2回目行くの楽しみ。まだまだチケットあまっているようなので、どうしようか迷っている方、お勧めします。

今日の 42nd Street とは関係ないけど、11月の「オペラ座の怪人」の先行予約でチケットを3枚も買ってしまい、9列目のチケットが自宅に届いた。予想より後ろの席だったけど、1桁列だし、まあまあかなって思っていたら、一般販売でぴあが4,5列目にくさるほど空席が残っていて、ショックを受けた。
それに、今日劇場で今後の来日公演のチケットを販売してたけど、いい席たくさんあまっているじゃん。今度から来日公演は、先行予約でインターネットとか、電話予約で買うのは絶対止めよう。ばかみたい。すごいがっかり。

来週から、いよいよ東京で宙組の「ファントム」が始まります。4枚は、買いすぎたかな。これもDVD買っちゃうんだろうな。


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