梅田コマ劇場「新版桜吹雪狸御殿」「ボンジュール・タカラヅカ」

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189. 梅田コマ劇場「新版桜吹雪狸御殿」「ボンジュール・タカラヅカ」

ユーザ名: 金子
日時: 2004/4/13(11:57)

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 こんにちは。年に一度の宝塚OGの祭典行ってきました。まあ、「化かされた」と肩の力を抜いてみれば楽しいものです。ただファン歴がものを言うかな。でも、洋装もありで楽しかったです。

「新版 桜吹雪狸御殿」
「ボンジュール・タカラジェンヌ」
梅田コマ劇場
4月12日 1階5列 24・25 母と観劇

宝塚歌劇創立90周年記念特別公演
総製作=小林公平

第1部「新版 桜吹雪狸御殿」
原案/木村恵吾
作・演出/植田紳爾
演出/酒井澄夫、三木章雄
  
「去年とどこが違う?」

 OG中心の公演なので、OGは「さん」つけで行こうと思う。
 さて、この1部に関しては昨年観たものにとっては、ストーリー、衣装、セット、97%同じで先が見えていて「わかりきっている」で終わってしまった。稽古期間の問題とかあるだろうが、昨年観ている観客に配慮して少しぐらいは変えて欲しかった。麻路さきさんの舌足らずの姫や、榛名由梨さんの宝石つけまくりのお姉さまとかは相変わらずで、人が変わった寿ひずるさんの御台所と未央一さんのうっとうしい乳母ぐらいが目新しいところだった。ということで書くこともあまりないのだが、寿さんの芝居の上手さは目立っていた。来年はどうするのだろう。これで芝居については終わり。

第2部「ボンジュール・タカラジェンヌ」―ドンブラコからエリザベートまで―
監修/植田紳爾
構成・演出/酒井澄夫、三木章雄

「思わず一緒に歌いなくなるなあ」

 プロローグが終わると鳳蘭さんが「このショーは『あ、この曲は知っている』で年齢がわかる残酷ショーです」といわれたが、金子「♪ドンブラコ」以外は全部知っていた。しかし、金子90歳も生きているわけではない。宝塚の名曲というのは、まず節目の年(例えば今年の90周年)に出されるCDとかTCAスペシャル(昔はTMP)で覚える気になって聴けば覚えわるものである。ちなみに70周年には全部当時のスターが歌う新録音のテープ(CDなかったんだ)が発売されて、結構聞き込んで覚えたものだ。(それが今、引越しでなくなったのが惜しい)90周年も4枚組のCDが出ているが、あれは宝塚ビギナーの人は買うべきだ。新録音がないのは寂しいが、その反面初めて歌った人の歌声が聞けるのが貴重だ。

 ということで、もう一緒に歌いたくなる曲、オンパレード状態のショーだった。「あー、宝塚の曲って良いな」と3月の安蘭けいのディナーショーに続いて思った。

 さてここからは場面別に書いていくのがいつものやり方だが、ざっと流されてしまったので、思ったことを順々に書いていこうと思う。

 まず、OGの公演では初めての洋装なのだが、これで3つのタイプに分けられる。
〔1〕現役と変わらない→このタイプは歌唱力がUPしている。代表は峰さを理さん。
〔2〕現役とはいえないし、見られないともいえない→ここが一番多い
〔3〕見られない、現役時代はどこへいった→寿ひずるさん(すみません・・・)

 一番嬉しかったのは、今も歌われる名曲が初めて歌った人によって歌われるところだ。例えばベルバラ4強のうちの3人(鳳蘭さん、榛名由梨さん、安奈淳さん)がベルバラの曲を歌うところ。「あー元はこういう曲だったのだ」と。でも、個人的にもっと嬉しかったのは安奈淳さんの「♪アマール・アマール」である。○○園の時に『ノバ・ボサ・ノバ』を安奈さん主演で観たので、「これに感動したのよね○年前」と感慨にふけってしまった。

 現役の場面は思ったより多かった。新宿コマの人より得したなという感じ。湖月わたるは持ち歌ばかりだったので危なげなかった。貴城けいは「♪街灯に寄りかかって」と「♪雨の凱旋門」はやはり初めて歌った人が名唱だったので、前者は軽さ、後者は重さが足りない気がした。「♪Joyful!」でもいいから彼女の持ち歌で攻めた方が良かったのでは。大和悠河は「♪シンデレラ・ロック」は持ち歌なのでよかったが(ただ古すぎないか?)、「♪雨に唄えば」は軽さが足らない気がした。そして、『王家に捧ぐ歌』の主題歌は現在のイラク情勢を思うととてもタイムリーに聞こえた。

 その後に控えるのが「鳳蘭の世界」というブロック。やはりツレ様なのかー。でも、星組元・現トップ5人揃い踏みの「♪セ・マニフィーク」は星組の歴史をみるようで壮観だった。

 フィナーレ前に「♪すみれの花咲く頃」で、黒燕尾と黒いドレスでの総踊りがあるのだが、ここばかりは現役にかなわない。現役がぴかぴか見えた。

 とにかく、現役が入ることで過去の宝塚だけでなく、現在の宝塚も少し味わえる、こちらは十分満足のショーであった。OGの元男役の人は、髪型もリーゼントにするべく、さっぱりと切っている人も多数いて、宝塚を愛する気持ち、というものをひしひしと感じだ。やはり、「宝塚よ永遠なれ」、で終わりたいと思う。


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