サンシャイン劇場「モンテクリスト伯」安寿ミラ・汐風幸出演

サンシャイン劇場「モンテ・クリスト伯」を観てきました。
主な出演者は安寿ミラ・汐風幸。

舞台稽古の途中でミュージカルの予定が歌を思い切ってカットしたとプログラムにありました。タップは所々はいりますが、厳密にはこれはミュージカルではないと思います。が、汐風さんの宝塚退団後初舞台なので、簡単な感想を書かせてください。（＝＝＞管理人さんのご判断で、削除されてもかまいません。）

公演終了後の観客の感想は”賛否両論”というより、”否”のほうが多かったように思えます。理由は重くて、長くて、歌・踊りがカットされた分、表向きも盛り上がりに欠けて、ずっと静かに座っているのがきつかったようです。

でも、私はすごくよかったと思いました。いい、悪いは人それぞれの好みによるらしいってことだと思います。私はとても楽しめました。見にきて正解だった。確かに表向きは淡々と単調で、盛り上がりに欠けたかのようには見えますが、登場人物の心の中は、激しく怒り、苦しみ、悲しみ、復讐心、欲というさまざまな感情がめらめら絡み合って燃えていたと思います。シーンのテンポもよく、最初からスリリングな展開で、おもしろい復讐劇だったと思います。
安寿ミラさんのシャープな顔立ちの男装がとてもかっこよく、汐風さんの男装と女装の早変わりも、演技もすばらしく、栗田芳宏さんの声がしぶっくってよかったです。

少なくとも、この前観た四季の「ハムレット」よりかは面白かったです。四季は音をはずさず歌えるか、せりふが聞き取れるか、せりふ・歌詞を間違えないか。。とかちゃんとやることにあまりにも固執しすぎて、観ている観客が面白がっているかや面白がらせるためには、どう工夫・サービスすればいいかを忘れているのではと思うことがあります。庶民の芸能歌舞伎とか、特に平成中村座とか見習って、原点の客を楽しませるためには何でもやるぞということも考えてほしい。
その点、多少せりふのとちりはありましたが、今回の「モンテクリスト伯」は私にとっては、面白かったです。漫画にしても、ミュージカルにしても、おもしろいストーリーかも。。復讐（仇討ち）ストーリーって日本人すきだからね。

来年２月東京芸術劇場のミュージカル月間で安寿さん、また「ハムレット」をやるみたいですが、ぜひ見に行きたいと思ってしまいました。ＤＶＤも買っちゃった。