Re: 帝国劇場「レ・ミゼラブル」山口・今

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116. Re: 帝国劇場「レ・ミゼラブル」山口・今

ユーザ名: yasuko
日時: 2003/9/28(00:09)

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今日で6回目、私にとってはこれで東京公演は最後です。

主なキャストは以下の通りでした。
ジャン・バルジャン:山口祐一郎
ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:笹本玲奈
コゼット:剣持たまき
マリウス:岡田浩き
アンジョルラス:坂元健児
テナルディエ:駒田一
テナルディエの妻:森久美子
ファンティーヌ:井料留美

最後かと思うと、一幕終わるともう半分終わったと思い、さびしくて。2幕の終わりに近づくにつれて、終わらないでくれという思いで、涙、涙で、途中から私は号泣でした。

過去のレミゼの上演記録では、だいたい2年休んで数年連続再演されているようです。これでいくと、2001,2002年は上演されていないので、来年、さ来年、再演期待できるかもとは思うのですが、もう、来年の帝劇のスケジュールが半分以上うまっています。
過去、1回だけ2,3年休んで1年だけ上演で、また休みというのがあったけど、心配。ライセンスとかの契約がどうなっているかだろうな。でも来年7月にコンサートして終わりってことも十分考えられる。だって、来年再演するなら、もう主要キャストのスケジュールは確保してないと間に合わないだろう。そんな噂はまったくないし。。はっきりしてくれ!!

今回、公演前は、新しいキャストが気に入らなくて、いろいろ言う人もたくさんいたけど、今考えると、よくこれだけの見ごたえある出演者を3ヶ月そろえられたなと思います。鹿賀さん、村井さんははいっていなかったけど、これは若い人を育てて、日本の舞台の質を上げるためには正解だったかもと思えます。
次、これ以上のキャストそろえるの大変そう。

1.バルジャン
やっぱり、山口バルジャンはさすがでした。
バルジャンの歌では、心の思いをうたった歌3つが好きです。
ひとつは、”司教様に優しさをかけられ、生まれ変わろう”と心に誓うう歌。
2つめは、”自分の身代わりに裁判を受ける人を見捨てていいのか”と、自問自答、葛藤して、名乗り出るときの歌です。
3つめは、砦でマリウスの眠る姿を見て、”自分が身代わりに死ぬのでコゼットのところへ返してやってください”と祈るところです。
今回4人のバルジャンみんなよかったです。
山口さん、声が出なくなるまで、ずっとずっとバルジャンやってほしい。でもそのうち彼を超えるスターがでてくるんだろうな。

2.ファンティーヌ
今日は井料さん、笹本さん、今さんの千秋楽でした。最後に3人のあいさつがありました。
だからかな?今日井料さん、最初からうるうるしていました。前回はじめて井料さんの歌をきいたときは、こんな歌がうまくて美しい人がいたのかと、すごく驚きましたが、今日は泣くのを必死でこらえていたようです。そのせいか、ちょっと声が。。でも美しいから許されるのです。
高橋さんは全部地声で歌いきっています。これはすごいことです。結構演技もよかったです。
井料さんは、裏声が多かったのがおしいかな。
ふたりを比べると、”夢破れて”の歌い方が全然違うのです。
高橋さんは、最初以前の幸せだったころを思い浮かべ、幸せそうな表情で歌っているのに対して、井料さんは、最初から最後まで絶望の思いで歌っています。同じ役で、同じ歌でも、どう解釈してどう歌うか、そのキャストにまかされているのでしょう。この歌だけでも聴き比べると非常に面白いです。

3.ジャベール
今さんは7月と演技を完全に変えていました。複数キャストは、人によって解釈の違いで演技がどう違うか比べるのも楽しいのですが、ロングランになると、同じ人でも演技が変わってくるのを見るのも楽しいです。
特に、砦の下水道のマンホールからバルジャンが逃げたのがわかり悔しがるところ。3人見たバルジャンそれぞれ演技が違っていて見比べると面白かったです。
今さんが一番変わったのは、最後でしょうか。自分が正しいと信じてきたことが、本当にこれでよかったかと迷って、わからなくなって、発狂して笑って死んだようになっていました。最後のシーンも3人とも全然違っていました。
私は、迫力が一番あった内野ジャベールが一番好きでした。内野トートは見てないのですが、観た人に言わせると、別人のように歌がうまくなっているといっています。そんなにひどかったなら、CD買って聞いてみたいとさえ思います。ものすごーく努力したのだと思います。

4.エポニーヌ
私は新妻さんが一番よかったです。せつない女心が一番よく伝わりました。全然期待してなかったので、思わぬ未来の大スターの発掘と思います。新妻さんの歌がまた聞きたい。
笹本さんは学生らしく(7月は学校で出れなかったと言っていました。)うまいのですが、ちょっと歌い方が荒い。もっとせつせつと、大事にうたってほしかったけど、子供だから無理か。
鹿賀さん版CDで、マリウスが結婚式でテナルディエに「おまえを見ると思い出すエポニーヌ。お前にはできすぎた娘だった。神に召されて幸せだろ。生きるより。」というシーンがありました。今回これがカットされているような。。このせりふ、ぜひ言ってほしかった。わたしもそう思います。昔自分ちにもらわれて、惨めに下働きしていたのに、いまでは金持ちの娘になっているし、おまけに、自分の好きになった男がその娘に夢中なんて。普通なら、ぐれて、嫌がらせしそうなものなのに、エポニーヌってなんていいこなんでしょう。この親の娘とは思えないくらい、性格いいです。

5.コゼット
コゼットは考えると、歌のキーがものすごく高い。たぶん一番歌が難しいかも。このキーがまともに出る人そうはいないでしょう。堀内さんのときはでたのかな?若くて、かわいくて、この高いキーの出る人は探すの大変そう。次回再演するなら、コゼットがんばって探してほしい。たしょうぶさいくでも、声楽とか本格的にやっている人を若作りさせてやらせるという手もある。でもマリウスが一目ぼれするんだから、かわいくないと納得行かない人もいるだろうし。このキャスティング難しい。

6.テナルディエ
駒田さんのテナルディエは最高でした。下品でいやしく、かつ、この舞台をおもしろくする役目をしっかり果たし、もうぴったり。よくやった。敢闘賞ものです。

7.テナルディエの妻
森さんが、もしスケジュールの都合やもうやりたくないといったら、再演でこの役やれる人、今日本にいるだろうか。この役を他にやれる人は思い当たらない。彼女以外、考えられない。ぜひダイエットしないで、いくつになってもがんばってほしい。

8.アンジョルラス
坂元さんの歌はすごくすばらしかった。最初に聞いたときはうますぎてショックをうけた。でも、歌っていないときは目が泳いでる。少しでも大きく見せるため肩ぱっとたくさんつめているのかな。不自然ないかり肩。ちょっと頼りなく見えた。彼の背があと10センチ高ければ、日本のミュージカル界の勢力図が大きく違ったかも。。私の無駄に高い背を分けてあげたい気分。
吉野アンジョルラスは、3時間完全に吉野圭吾ではなく、アンジョルラスになりきって、すばらしい演技だった。あの歌唱力(すいません)で、これだけひっぱりだこで、すごい人気。わかる。だってすごい演技力でした。もう、彼がリーダーなら、私も信じてついていきたい。
2人ともそれじれの持ち味を出し切ってすばらしかった。対照的だったけど、これも、見比べるのに楽しませていただきました。
よくこれだけ実力のある2人をキャスティングしてくれたと主催者にお礼を言いたい。

9.マリウス
ある意味、この役が再演で一番見つけやすいかも。若くてかっこよく、歌える人。探せばいっぱいいそう。でも、今回岡田マリウス、イメージぴったりだった。彼が自分でオーディション受けたのだろうか。それともオファーがあったのだろうか。オファーだったら、彼がいいと思った人が偉い。この公演やる前とは髪型もイメージも全然違うのに。こんなに変わるものだろうか??どこをどう変えて、こんなにマリウスに変身したのか?前はちっともいい男と思わなかったのに。髪形だけでこんなに印象がかわる??いずれにせよ、私は今岡田マリウスに夢中です。福岡は岡田マリウスの公演日で、土日は全部見るつもりでお金ためてます。

今日は楽屋出口にものすごい数の女性が出待ちしていた。とてもあの長い列に並ぶ元気がなかったので帰ってきたが、マジック持っていたということは、あの人数にサインしてあげてるってこと?そんなことしないで、疲れているんだから、手を振ってさっさと帰してあげたらいいのに。あれ全部山口さんのファンかしら??

ああ、なぜ千秋楽が土日なのに、私はチケット買っていなかったのだろうか。馬鹿な私。

今日で本当に私の”今年の夏”は終わった。
そして私の青春も終わった。
初めてエリザベート観たときは、あまりの感動で元の私に戻るのに3週間かかった。3週間何も手につかなかった。
レミゼ症候群から回復するのに、果たしてどのくらい期間が必要だろう。
もうさびしくて、放心状態。
こんなに感動する舞台を見たら、今後他の公演見て、楽しいと感じることができるだろうか。


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