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劇団四季について



劇団四季の結成はいつ?
劇団四季は、1953年7月14日に結成されました。
ちなみに旗揚げ公演は1954年1月22日、中労委会館で、演目はジャン・アヌイの「アルデール又は聖女」でした(91年「キスへのプレリュード」パンフレットより)。

劇団四季の創設メンバは誰?
創立メンバーは浅利慶太、日下武史、水島弘、井関一、藤田三夫、藤野節子、杉山紀子、浜本三保子、藤本久徳、吉井澄雄の十名。
ちなみに、平均年齢21歳だったそうです(「オンディーヌ」パンフレットより)。

劇団「四季」の名前の由来は?
芥川比呂志氏(俳優・演出家。作家、芥川龍之介の長男、慶応、1920〜81)が命名しました。元は四季創立メンバーがT・S・エリオットの詩集『荒地』からとって劇団荒地にしようと計画し、芥川氏に相談したところ、「そんな名前をつけると、若いうちはいいかも知れないが、先へ行って困るぞ。(中略)それよりも劇団四季というのはどうだ。」と薦められたそうです。
劇団四季はフランス語ではカトル・セゾン(Theatre Des Quatre Saisons)ですが、別に「八百屋」という意味もあります。八百屋が四季折々の様々な種類の新鮮なものを提供するように、劇団も一つの色や形に固まらないでタイプの違う芝居を公演したらいいだろうという意味で命名されたようです。

劇団四季の代表作を教えて
『キャッツ』や『美女と野獣』で有名な劇団四季ですが、幅広いレパートリーがあります。例えばシェイクスピアの『ハムレット』も上演されました。せっかく四季と名が付いているのですから、レパートリーを4つに分類してみましょう。
まず初めにミュージカルです。今ではすっかり四季の顔となりました。イギリスの人気作曲家アンドリュー・ロイド・ウェーバーの『キャッツ』や『オペラ座の怪人』があります。これらはブロードウェイやロンドンで10年以上上演されている超人気作品です。ほかにジェローム・ロビンスとバーンスタインのコンビが生み出した『ウェストサイド物語』や、ディズニーの『美女と野獣』などがあります。
次いでストレート・プレイ(ドラマ)があります。上演数そのものは少ないのですが、興奮させる話題作や古典劇をじっくり見せてくれます。先ほどの『ハムレット』やモリエールの作品『女房学校』、映画『アマデウス』でも有名なピーター・シェイファーの『エクウス』などが続きます。また、劇団四季は元々はアヌイとジロドゥという20世紀のフランス劇作家の作品上演から始まったそうです。ジャンヌ・ダルクを題材にした『ひばり』(アヌイ)、水の精の儚くも美しい物語り『オンディーヌ』(ジロドゥ)など、この2人の劇作家の作品も四季の重要なレパートリーです。
3つめはファミリー向けの作品です。30年の歴史を持つニッセイ名作劇場で多くの小学生が無料招待されていますし、全国公演されることが多いので日本各地の人が見ることができます。子どもも知っている話が題材に取られます。『飛ぶ教室』などで知られるエーリッヒ・ケストナーの『ふたりのロッテ』、人の心の優しさを教えてくれる『人間になりたがった猫』などです。『はだかの王様』など寺山修司氏が脚本を手がけたものもあります。
最後にオリジナルの作品群があります。満州事変前夜、戦争へ向かう日本と中国を舞台に活躍した女優と彼女の生きた時代を描く『李香蘭』、赤川次郎原作の『夢から醒めた夢』などです。この2つでは三木たかし氏が作曲されており、親しみやすいメロディを聴くことができます。
そのほか『コーラスライン』や『ジーザス・クライスト=スーパー・スター』などいちいち名前を挙げていたらきりがありません。またその多くは数年に一度くらいの頻度で再演されます。キャストが替わったり演出が変更されたりすることもあります。一度観たからって安心はできません。また、ひとつの公演でもある配役に複数の役者が割り当てられていることも多く(ダブル・キャスト。トリプルもあり)その度に印象が変わります。ストレートなんて退屈そう、などと食わず嫌いをせず、ぜひ劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか?ごひいきの俳優さんの別の面を見ることができるなどの収穫があるかもしれませんよ。

施設について


劇団四季芸術センタって?
横浜市青葉区あざみ野にあります。地上2階地下1階の建物で、大中小4室の稽古場、8室の個人レッスン室をはじめ、美術/衣装工房、音響スタジオ、倉庫などがあります。中でも一番広いアトリエは大劇場の舞台セットをそのまま組める広さを持っています。ここで毎日舞台前にレッスンや舞台稽古が行われています。ここから舞台の感動が誕生するのですね(^^)
また劇団四季予約センター、営業部オフィス、四季の会事務局などの組織もここに集約されており、劇団四季の中枢になっています。ジュニア会員向けのチケット引取窓口であるアヴァンセーヌもこの建物にあります。
ここの食堂で給される食事はとてもおいしいと評判で、クレイジーフォーユーの演出補スティーブン・ズワイバウム氏に絶賛されたと言うエピソードもあります。食べる機会をもてないのが残念ですね(^^; (La Harpe #105-109)

劇団四季の専用劇場があるの?
80年の『キャッツ』初演の時に、新宿駅西口に初めてキャッツ専用劇場、キャッツシアターがお目見えしました。以来、『キャッツ』の公演にはすべてキャッツ専用の劇場が用意されています。東京初演、再演、大阪初演、名古屋、福岡、札幌初演と活躍したテント式のシアター、大阪再演でお目見えしたキャッツドーム、東京再々演のシルバーメタリックのシアターと、その形状もさまざまです。
94年には大阪の毎日劇場が改装され、MBS劇場としてリニューアルしました。柿落とし公演は『オペラ座の怪人』で、続いて『美女と野獣』大阪公演に使用されています。
95年11月、東京赤坂で開幕したディズニーミュージカル、『美女と野獣』のために、赤坂のTBS本社跡地に立てられた赤坂ミュージカル劇場も劇団四季の公演を行っています。
96年5月には福岡キャナルシティに劇団四季専用劇場、福岡シティ劇場が設立されました。ここまでの専用劇場がすべて仮設または改装であったのに対し、この福岡シティ劇場は、本格建築。劇団四季のスタンダード演目を上演するのに必要な、ありとあらゆるシステムを備えています。

アヴァンセーヌって何?
あざみ野の劇団四季芸術センターにあるチケット引取窓口のことです。ジュニア会員はここでチケットの受け取りができますが、予約センターとちょっと離れているので引取には若干時間がかかるかもしれません(^^;

プティット・アヴァンセーヌって?
四季の会の通信販売窓口のことです。四季の会会員が通信販売で入手できるグッズ、パンフレットはラ・アルプに毎号掲載されています。
掲載されていないものでも過去プティット・アヴァンセーヌで扱ったもので在庫がある場合は購入できるので、在庫の有無を四季の会に電話で確認して申し込みます。

劇団四季の資料館があるの?
長野県大町市に95年6月にオープンした「四季演劇資料館」のこと。JR大糸線信濃大町駅から車で15分。2フロアの木造の建物で、劇団四季の演劇活動の軌跡や舞台美術、近代演劇の歩みを解説する資料などが展示されています。
展示は下記のコーナーに分れています。

展示品は実際に使われた多数の舞台衣装、舞台模型、小道具、直筆原稿など多数。『ユタと不思議な仲間たち』の狛犬の仕掛けなど、舞台裏もちょっぴり覗かせてくれます。展示物は適時入換えをしているようです。CM集のビデオコーナーもあり、くつろいだ雰囲気で劇団四季および近代演劇の歩みを楽しむことができます。

所在:長野県大町市大字平1955−205
電話:(0261)23-6112  (95年6月現在)
開館:4月最終土曜日〜11月最終日曜日
      10:00-17:00(月曜休館)
入館料:大人500円 小人(小・中学生)300円
アクセス:東京、関西ともJR中央本線松本まで、
     松本からJR大糸線信濃大町駅下車、タクシーで15分

(La Harpe #112)


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